ハリケーン被害に遭い、九死に一生を得てから約2ヶ月… ただいまセント・マーチン島に戻ってきています。

島内をざっと回ったところ、道路こそ片付いていますが建物はひどい状態です。最上階は屋根が吹き飛び、一階は浸水被害を受けるのが一般的なパターン。そういった建物があちらこちらにあります。

観光客はまったく見かけません。見かけるのは島に残る事を選んだ、あるいは残らざるを得なかった現地住民や警察官などの公務員。セント・マーチン島は観光の島だけに、観光客が来ないというのは大問題です。なので仕事を失い出ていった人は多いです。

ビーチに行くと人が数名いるくらいで、ある意味のどかな環境になっています。きっと数十年前の島内ビーチはこんな雰囲気だったのだろう、などと想像できます。

ただ、住民生活に欠かせない中心エリア (お役所などがあるMarigotやPhilipsburg) に行けば相変わらず車は混雑しているし、ボックスカータイプの乗合バス、子供達が乗ったスクールバスも走り、被災前とそこまで変わりません。

一方、観光客を中心に栄えていたMahoやGrand-Caseなどは、以前とのギャップが顕著なだけに閑散とした印象が強いです。

レストランやスーパー、お土産屋も大打撃を受け、現在開いているお店の数は被災前の1〜2割くらいに思います。

島全体としては、急ピッチとは言えないまでも、今月末から始まるシーズンに向け復興し始めています。しかし現実的には今シーズンに間に合わない店舗、ホテルは多々あるでしょうから、本当に以前の状態に戻るまでは2年くらいかかるかもしれません。いや、実際には以前の状態というよりは、再建を諦め、経営者やお店が変わったりするでしょうから、その部分は残念でもあり、楽しみでもあります。

オリエントビーチ沿いのレストランはすべて倒壊した