セント・マーチン島内オランダ側、Philipsburg郊外には最近までハイネケンのデザインが施された飛行機が置かれていました。
かつてこの機体の中は「Air Lekkerbek」というレストランで、この島を訪れる飛行機好きには知られた存在だったのですが……レストランは数年前に閉まりそのまま放置されていたのです。
その後機体はだいぶ老朽化し、そして去年のハリケーンイルマによってさらなる追い討ちを受けました。

島内のランドマークにもなっていたこの機体。
──実は何と日本製の旅客機(YS-11)なのです。
だからこの飛行機が無くなってしまうのは、とっても残念なのですが……
これには一体どういう経緯があったのでしょう?

昨日の地元紙の記事を要約すると、以下のような事情との事。

このYS-11は日本の飛行機で1974年に生産を終了している。
機体のオーナーに何度も撤去を依頼したが応じなかった。
飛行機の外や中にはゴミが溜まりホームレスの人も住み始めてしまった。このままでは火事につながる可能性もあり危ない。
仕方がないので、オランダ側の環境省が撤去する。
これから機体の表面と内部をよく掃除し、海に沈める事に決めた(!?)
海に沈め、そこにサンゴが住み着けるようにする。

どうやら、このYS-11にはこれから海の中で第三のお役目があるようです。
沈められる場所はまだ明らかになっていませんが、今度は海中でサンゴつきのYS-11に会える事を願っています。

──それにしても、このYS-11、過去45年以上に渡り、

第一の役目: 旅客機
第二の役目: レストラン
第三の役目: 海中でサンゴと一緒

とは、まったく数奇な運命ですね。

 

97150(2018年12月18日版)

 

Faxinfo(2018年12月18日版)