私はセント・マーチン島のフレンチサイドに外国人として暮らしています。

それでは滞在・居住許可証はどうなっているかと言うと、フランスの居住許可証そのものです。

セント・マーチン島は北半分がフランス領で南半分がオランダ領です。島内は何のコントロールもなしに自由に行き来できます。でも、あくまで私の居住許可は島のフランス側です。私はフランスのシステムの中にいる為、オランダ側に行く時には(一応)また違う国を訪れているという事になります。普段からあまりにも国境の敷居が低いので実感がないだけです。

セント・マーチン島は特殊な島なので、このように話がややこしいですが、これは他のフランスの島でも同じです。グアドループ、マルティニーク、サン・バルテレミー各島の居住許可を得ようとする事はフランス本土の居住許可取得と同義です。

従って取得手順もフランス本土と同じです。現在はかなり厳しいです。

私の場合、最初の2〜3年は1年間有効の滞在許可だったのですが、1年ごとに更新手続きが必要でとても面倒でした。その後、10年有効の居住許可がおりました。但しその為には約6ヶ月間フランス語クラスに通い試験をパスする義務があったり、入国管理局の担当者と1時間くらい面接をし、それを通過する必要がありました。

その際、言葉の問題も含めフランス社会に溶け込めているか?溶け込もうとしているか?許可の判断基準としては、そういった部分を見られていたと思います。

これはフランスの島のシステムの話です。例えすぐ隣の島でも、国が違えばそのシステムも全く別です。

地理的にはすごく近い島同士でも、政治的に、言葉的に遠かったりするのです。