ラフカディオ・ハーンこと小泉八雲は1890年に来日する直前にマルティニーク島に2年間(1887年〜1889年)滞在していたそうです。
そしてマルティニーク島へ到着する過程で主にカリブ海の小アンティル諸島を経由しており、その様子は「仏領西インドの二年間 上巻」に書かれています。
これは当時の現地の風土を知る上でたいへん貴重な本です。
本によると航路は以下の通りです。

小泉八雲のカリブ海周遊航路(1887年)

 

1. セント・クロイ島

2. セント・キッツ島

3. モンセラト島

4. ドミニカ島

5. マルティニーク島

6. バルバドス島

7. ガイアナ(南米北端)

8. トリニダード島

9. グレナダ島

10. セント・ルシア島

11. 再びマルティニーク島へ戻り長期滞在

面白いのはマルティニーク島を除きほぼ全てがイギリス系の島なのに、結局フランス系のマルティニーク島に魅了され落ち着いた事。
ただ小泉八雲は来島前からフランス語ができたそうです。

1887年に小泉八雲がマルティニーク島へ上陸した際、島民はみな元気で優美で健康、いい体格だと書いており、当時の豊かさが伺えます。

「仏領西インドの二年間 上巻」